海辺にただようエトセトラ

音楽や映画、本の感想をつらつらと。

2019-09-20から1日間の記事一覧

ポール・オースター『ムーン・パレス』(新潮文庫)

人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は…