海辺にただようエトセトラ

音楽や映画、本の感想をつらつらと。

2018年2月に聴いた音楽

前回と変わらず、順不同です。

それではどうぞ。

1.AL『NOW PLAYING』

Favorite Track M-7「とびましょう」

f:id:sunnybeach-boi-3210:20180311223921j:plain

andymoriの元メンバーと長澤知之による、、、って書くのって、Foo Fightersに「元ニルヴァーナの…」って書くくらい失礼ですかね。
ロックバンドALの2ndアルバム。
リリースが空いて少し不安でしたが、相変わらずハイグレードな大麻吸ってそうで安心しました(だって「とびましょう」なんて曲あるし!)。
フォーキーだったファーストよりも軽やかかつしなやかに、それでもロックンロールバンドとしての幹は太くなっていて、積み重ねたものを着実に作品に昇華しているように思えます。
andymoriの頃の焦燥感と隣り合わせのヒリヒリ感もリバティーンズ的で好きでしたけど、「“若者だったもの”が鳴らすロック」としては、割と理想形なのではないでしょうか。傑作!

2.カネコアヤノ『群れたち』

Favorite Track Disc-2/M-3「コンビニ」

f:id:sunnybeach-boi-3210:20180311223903j:plain

続いては、女性シンガーソングライターの弾き語りアルバム。
昨年アナログ限定で出されたものの買い逃し、配信もないということで頭を抱えていたら追加曲も収録し、CDリリース。ありがたいです。
先日出た限定カセットテープ(これも買えず!)しかり、徹底したモノへの愛着と、それを商品化できるフットワークの軽さが素晴らしいですね。
完全に好みの話ですが、彼女の押し付けがましさがなく、気づいたら横にいてくれるような安心感が好きです。
ファーストアルバムのバンドサウンドとは別の味わいがあり、長くゆるく聞ける作品だと思います。

www.youtube.com

・お求めは下記HP記載の店舗から

http://kanekoayano.net/release/

3.Kick a Show『The Twelve Love』

Favorite Track M-4「One Night Stand」

f:id:sunnybeach-boi-3210:20180311223851j:plain

クラブでの活動が中心の新進シンガーの正式デビューアルバム。
髪の毛の中分けに口髭と、若干KOHH感溢れるルックスですが、作品そのものはめちゃくちゃ甘い。クラブでの活動がコネクションとなっているのか、花を添える前半の客演も豪華で聞いていて飽きません。
後半になるにつれてソロ曲中心となり、作家性を浮き彫りにする構成もファーストアルバムのお手本的で聴きやすい。

色とりどりの「12個の愛」を堪能できます。

open.spotify.www.youtube.com

4.QN『春の嵐の中で』

Favorite Track M-8「晴耕雨読

f:id:sunnybeach-boi-3210:20180311224748j:plain

相模原を拠点に活動しているラッパーの最新作。
アルバムのインフォを読むと、なんと2年間懲役に行っていたそうです(どおりで最近音沙汰なかったわけだ!)。おつとめご苦労様です。
いつの時代も天才は社会から真っ当な評価を受けないのが常ですが、本作もなかなかメディアに取り上げられていない印象で歯がゆい思いがあります。
これまでの作品と比べると、非常に諦念めいた雰囲気が漂っている本作ですが、思えばQNは「菊地一谷」名義での活動など、常に「ラッパーが大人になるにはどうすればいいか」を探求していたように思えます。
そんな思いを巡らしながらM-8を聞くと、年の割に成熟したスタイルにも納得です。
盤としては300枚限定ですので、各種配信でお楽しみください。

open.spotify.com

5.Thundercat『Drank』

Favorite Track M-8「Walk On By - feat. Kendrick Lamar [Chopnotslop Remix]」

f:id:sunnybeach-boi-3210:20180311225309j:plain

昨年各方面でベストディスクとしてあげられた超絶的未来永劫酔踊盤『Drunk』が、さらに酔える仕様になって帰ってきました。
チョップド&スクリュードによってオリジナルより極度にピッチが落とされ、要所要所でいたずらにスクラッチが挿入される本作は、酩酊気味というか、もはや泥酔の様相でアルバムが進んでいきます。
しかし安酒のような悪酔いはなく、上質な蒸留酒のように上品に酔えます(僕は下戸なのですべてのアルコールで等しく悪酔いするので、この喩えはテキトーです。すみません)。
単にスローになっただけでなく、緩慢な流れになったことによって生まれる「余白」がダンスの余地を生み出していて、最高にメロウです。寝ながら聞くと幸せなアルバム。

open.spotify.com 2月はこんな感じでした〜。洋楽の割合少ないですね……。
また次回!