海辺にただようエトセトラ

音楽や映画、本の感想をつらつらと。

2018年 映画ベスト10 Part.1

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今更な感じもありますが、昨年の映画のベスト10をまとめようと思います。今年の鑑賞数は106本。去年より10本ほど減りましたが、非常に素晴らしい作品の数々に出会えました。

一口に「映画」と言っても、スクリーンに映される映像には色々な種類があり、感じるものも異なります。つまり、あらゆる映画を同列に語ることは難しいし愚かなことなのですが、個人的に気に入った作品の備忘録的な意味も込めて。

それでは10本(+α)でのご紹介です。

※画像クリック(タップ)で映画comの作品ページに飛びます。

#10 ボヘミアン・ラプソディーBohemian Rhapsody

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娯楽映画枠。*1事実との差異や事前の批評家からの不評などを跳ね飛ばし、興行も今年No.1という成績を残した音楽映画。

「彼らの音楽を唯一超える彼の物語」というキャッチコピーがあったけど、やっぱりQueenの音楽が持つ、時代を超える素晴らしさに圧倒されたのが正直なところ。これだけの幅広い楽曲性は、フレディのカリスマ性はもちろんだけど、メンバー全員がソングライターだったのも大きいんだろうなと感じた。

#09 判決。ふたつの希望/L'insulte

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これはサスペンス映画枠。*2

レバノンという日本人には馴染みの薄い国で起こる難民問題、宗教的な対立、国土の侵略を「ご近所トラブル」の裁判を通して描いていく傑作。次から次へと真相が露わになる脚本も巧みで、全く飽きさせない娯楽性も兼ね備えているのは見事。

チョイスした画像のシーンは今年の映画でもトップクラスの名シーンなので、未見の方は是非観てもらいたい。

#08 アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル/I, Tonya

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これは女性映画枠。ブログでも記事にしました。

これは「お騒がせアスリートの自伝映画」では全くなく、男が実質支配するアメリカ、ひいては現代社会の醜さをあぶり出した作品だと思う。

トーニャが、せめて今は穏やかに暮らしていることを願いたい。

#07 15時17分、パリ行き/The 15:17 to Paris

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これはイーストウッド。という冗談はさておき、映画の枠組みを押し広げた作品ではないかなと思える1本。ブログでも記事にしました。

近年のイーストウッド作品は実話の映画化が多かったけれど、本作は遂に犯人以外は本人起用でクライマックスのシーンを撮影するという大胆不敵な手法で撮影。
イデアにも驚いたけど、すなわち観客と同じ市井の人へと向けられたメッセージが胸に響いた。

批評家からも観客からもあまりいい評判を聞かない映画で、特にボンクラヨーロッパ旅行のシーンは大不評だけど、あれが素晴らしいんだろ!と声を大にして言いたい。

#06 フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法/The Florida Project

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これは女性映画にして家族映画。ブログでも取り上げました。

記事にも書いていますが、母親であるヘイリーの娘への愛情が素晴らしい。

しかし、観賞から時間を経て思うのは、現実にここまで追い詰められた母親がいたら、娘に暴力を振るわずにいられるのか、という薄暗い思い。彼女たちのような最低限の保護すら受けられない人たちにも手が差し伸べられる世界を願ってやまない。

文字数の都合上、前編後編スタイルで送ろうと思います。残りは次回に。

*1:他には『レディー・プレイヤー1』など

*2:他には『ウィンド・リバー』『1987、ある闘争の真実』など