海辺にただようエトセトラ

音楽や映画、本の感想をつらつらと。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序/EVANGELION:1.0 YOU ARE (NOT) ALONE.(2007年,庵野秀明総監督)

1995~96年に放送され、社会現象を巻き起こしたTVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を、新たに4部作の劇場版として構成する「新劇場版」の第1部。原作・総監督はTV版に続いて庵野秀明。新作パートの画コンテに「日本沈没」の樋口真嗣、「交響詩篇エウレカセ…

ヤクザと家族 The Family(藤井道人監督,2021年)

「新聞記者」が日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた藤井道人監督が、時代の中で排除されていくヤクザたちの姿を3つの時代の価値観で描いていくオリジナル作品。これが初共演となる綾野剛と舘ひろしが、父子の契りを結んだヤクザ役を演じた。1999 年、父親…

Swallow(カーロ・ミラベラ=デイビス監督,2019年)

「ガール・オン・ザ・トレイン」「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」のヘイリー・ベネットが異物を飲み込むことで自分を取り戻していく主婦を演じるスリラー。ニューヨーク郊外の邸宅で、誰もがうらやむような暮らしを手に入れたハンター。しかし、まともに…

2020年 ラップミュージックin JAPAN ベスト10 後篇

前回の記事の続きで、残りの5曲を紹介します。

2020年 ラップミュージックin JAPAN ベスト10 前篇

今更ですが、2020年によく聞いたラップソングのベストについてコメント付きで紹介できればと思います。例によって日本のラップミュージックのリリース情報では国内最大手のブログ、「2dcolvicsさん」のお誘いで選出しました。該当記事→■ 選出にあたって意識…

2020年 ベスト映画10/後篇

前回からの続きでございます。

2020年 ベスト映画10/前篇

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年は後半に連れて仕事が忙しくなり、記事更新も思うようにできなかったのが心残りです。 特に音楽に関する記事が全くと言っていいほど書けなかったのが悔やまれます。ストリーミング全盛…

M-1グランプリ2020 決勝戦感想

普段全くテレビを見ないのだが、『半沢直樹』以来のリアタイ視聴。 多すぎるCMにはうんざりさせられたけどとても楽しめた。そこまでお笑いに詳しくないけど各組の感想を備忘録的に書いていきたい。 番組終了後には公式YouTubeから漫才の動画がアップされたの…

今日の1曲 #11 NiziU『MAKE YOU HAPPY』(2020年)

※本記事は、一連のプロジェクトや事務所への少しネガティブな意見を書いています。そういった意見が苦手な方はスルーを推奨します。 www.youtube.comK-POPの大手事務所、「JYPエンターテインメント」の名物社長「パク・ジニョン(J.Y.Park)」本人が審査をす…

詩人の恋/시인의 사랑(キム・ヤンヒ監督,2017年)

「息もできない」「あゝ、荒野」のヤン・イクチュンが、同性の青年にひかれる詩人を演じた主演作。韓国の済州島を舞台に、主人公の詩人が同性の青年に対して激しい感情を抱いたことから、愛や夫婦のあり方について、三角関係になった詩人とその妻、青年の3人…

82年生まれ、キム・ジヨン/82년생 김지영(2019年,キム・ドヨン監督)

平凡な女性の人生を通して韓国の現代女性が担う重圧と生きづらさを描き、日本でも話題を集めたチョ・ナムジュのベストセラー小説を、「トガニ 幼き瞳の告発」「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチョン・ユミとコン・ユの共演で映画化。結婚を機に仕事を…

スパイの妻 劇場版(2020年,黒沢清監督)

2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優主演の同名ドラマをスクリーンサイズや色調を新たにした劇場版として劇場公開。1940年の満州。恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった優作は、正義のためにその顛末を世に知らしめようとする。夫が反逆者と…

行き止まりの世界に生まれて/Minding the Gap(ビン・リュー監督,2018年)

閉塞感に満ちた小さな町で必死にもがく若者3人の12年間を描き、第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた作品。かつて栄えていた産業が衰退し、アメリカの繁栄から取り残された「ラストベルト(錆びついた工業地帯)」に位置するイリノ…

ジェシカ『SHINE』(河出書房新社,2020年 )

K‐POPスターを目指す少女のサクセスストーリー!18歳のアメリカ出身の韓国人のレイチェルは、韓国最大のK‐POPレーベル、DBエンターテインメントにスカウトされ、練習生として厳しいレッスンを受けている。練習生のルールは簡単。24時間・365日トレーニングを…

本気のしるし 劇場版(2020年,深田晃司監督)

「淵に立つ」「よこがお」の深田晃司監督が星里もちるの同名コミックを連続ドラマ化し、2019年放送された作品を劇場作品として再編集したサスペンス。退屈な日常を送っていた会社員の辻一路。ある夜、辻は踏み切りで立ち往生していた葉山浮世の命を救う。不…

ミッドナイトスワン(2020年,内田英治監督)

草なぎ剛演じるトランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿を描いた、「下衆の愛」の内田英治監督オリジナル脚本によるドラマ。故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。ある…

TENET テネット(2020年,クリストファー・ノーラン監督)

「ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッション…

ミッドナインティーズ/mid90s(ジョナ・ヒル監督,2018年)

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの俳優ジョナ・ヒルが初監督・脚本を手がけ、自身が少年時代を過ごした1990年代のロサンゼルスを舞台に、13歳の少年の成長を描いた青春ドラマ。シングルマザーの家庭で育った13歳の少年スティーヴィーは力の強い兄…

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー/Booksmart(2019年,オリビア・ワイルド監督)

「リチャード・ジュエル」「トロン:レガシー」などの女優オリビア・ワイルドが長編監督デビューを果たし、女子高生2人組が高校最後の一夜に繰り広げる騒動を描いた青春コメディ。高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇…

ルフィのパンチは敵を●さない〜離脱組のONE PIECEへの疑問

ちょっとワンピースに感じていた疑問を記事にしました。 ご意見いただけるとありがたいです。

ハッピーアワー(濱口竜介監督, 2015年)

観たい観たいと思いながらも中々劇場で観れなかった傑作映画を、夏真っ盛りに観たので長文感想書きました。

ガブリエル・ガルシア=マルケス『コレラの時代の愛』(El amor en los tiempos del cólera-1985,木村榮一訳)

ノーベル文学賞を受賞したラテン・アメリカの小説家のキャリア後期の作品。19世紀末から20世紀初頭にわたる内戦につぐ内戦の時代とコレラの蔓延する時代を描いた。

海辺の映画館 キネマの玉手箱

名匠・大林宣彦監督が20年ぶりに故郷・尾道で撮影し、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカルと様々な映画表現で戦争の歴史をたどったドラマ。尾道の海辺にある映画館「瀬戸内キネマ」が閉館を迎えた。最終日のオールナイト興行「日本の戦争映画大特…

野田洋次郎の呟きから、色々考える

野田洋次郎の炎上ツイートを見て、いろいろ考えたことをつらつら書きました。

なぜ君は総理大臣になれないのか

2019年の国会で不正会計疑惑を質す姿が注目を集めた政治家の小川淳也を17年にわたり追いかけたドキュメンタリー。2003年、当時32歳で民主党から衆議院選挙に初出馬した小川は、その時は落選するも、05年の衆議院選挙において比例復活で初当選。09年に政権交…

はちどり/House of Hummingbird

1990年代の韓国を舞台に、思春期の少女の揺れ動く思いや家族との関わりを繊細に描いた人間ドラマ。本作が初長編となるキム・ボラ監督が、自身の少女時代の体験をもとに描き、世界各地の映画祭で数々の賞を受賞した。94年、空前の経済成長を迎えた韓国。14歳…

もののけ姫〜エボシ御前考

当時の日本映画歴代興行収入第1位を記録した宮崎駿監督、原作、脚本の劇場用アニメーション作品。舞台は室町時代の日本。タタリ神にかけられた呪いを解くため西方へ旅立った少年アシタカは、人間でありながら神々の側につくもののけ姫と呼ばれる少女サンと出…

石井妙子『女帝 小池百合子』(2020, 文藝春秋)

ノンフィクション作家、石井妙子による現職都知事のドキュメンタリー。 コロナに脅かされる首都・東京の命運を担う政治家・小池百合子。女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。 しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろう…

精神0

ドキュメンタリー監督の想田和弘が「こころの病」とともに生きる人々を捉えた「精神」の主人公の1人である精神科医・山本昌知に再びカメラを向け、第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でエキュメニカル審査員賞を受賞したドキュメンタリー。様々な生きに…

ミシェル・オバマ『マイ・ストーリー』(集英社ビジネス書,2019)

第44代アメリカ大統領夫人、ミシェル・オバマの自伝。原題は『BECOMING』。 違いを乗り越えて、 人々をエンパワーメントする 生き方とは。 「これは私の話だ!」 前アメリカ大統領夫人の回想録が、 日本でも多くの共感を呼んだ―― 世界45言語、1,000万部突破…